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院長インタビュー
様々な疾患に幅広く対応
地域の皆様の健康を
総合的にサポート

泌尿器科・内科・小児科を統合された理由は?

りょう泌尿器科内科クリニックの院長に就任したのは2023年ですが、2020年頃から病院の経営体制が変わったことをきっかけに、内科の外来診療を手伝うようになっていました。その中で、内科の患者様を診察する機会が増え、総合的な診療の重要性を実感しました。泌尿器科だけに特化するのではなく、内科や小児科も含めて総合的に診療できるクリニックを目指したいと考えたのです。
泌尿器科の治療では、高血圧のお薬との兼ね合いを考慮する必要があることも多く、内科的な視点も合わせて診察できることが患者様にとってメリットになります。また、父が小児科医だったこともあり、その診療も引き継いでいます。私自身、小児泌尿器科の経験もありますので、お子様の夜尿症や包茎など、おしっこに関する悩みにも対応できます。キッズスペースも完備していますので、お子様連れでも安心してご来院ください。

複数の診療科を掲げる強みは何ですか?

頻尿や多尿といった排尿の問題は、実は泌尿器科だけの問題ではないことが多いです。糖尿病や精神的な要因など、複数の要因が絡み合っていることがよくあります。
例えば、泌尿器科の先生が糖尿病を見逃してしまったり、逆に内科の先生が泌尿器科的な問題を見逃してしまったりするケースも少なくはありません。当院では総合的な視点で診察することで、本当の原因を見つけ出し、適切な治療につなげています。

どのような症状の患者様が多いですか?

泌尿器科では頻尿や尿漏れ、前立腺の悩みを抱えた方が多いですね。ただ、「前立腺が悪いのでは?」と思って来院されても、実は糖尿病が原因だったということもよくあります。
内科では高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の方が中心です。発熱外来も行っていますので、急な発熱にも対応しています。小児科では発熱のお子様が多く、ご要望があればアトピー性皮膚炎の治療にも対応しています。
そのほかにも、ED(勃起不全)や性感染症の患者様も多いです。気になる方や不安に思う方など、どうぞお気軽にご連絡ください。他院で治らなかった方もぜひご来院ください。
対話を大切にした診療
患者様の声にしっかり耳
を傾けます

診療で大切にしていることは?

何より「患者様との対話」を大切にしています。患者様が何を求めて来院されているのか、どんな不安を抱えているのかをしっかりとお聞きして、分かりやすい言葉で説明することを心がけています。
特に排尿の問題では、排尿日誌をつけていただくことを重視しています。「いつ、どのくらいの量を、どんな状況で」という記録は、診断の重要な手がかりになります。数値やデータで客観的に把握することで、より的確な治療方針を立てることができるのです。
また、小さなお子様のお母様には「夜尿症は小学生の約〇%に見られます」といった具体的な数字をお伝えすることで、安心していただけるようにしています。外国人の患者様も多いので、日本語、韓国語、英語での対応も可能で、言葉が通じにくい場合は、絵を描いて説明することもあります。

排尿日誌の重要性について教えてください

排尿日誌は本当に大切な検査です。簡単な記録ですが、得られる情報量は非常に多いのです。
排尿の問題は人それぞれ感じ方が違います。夜1回起きるのがつらい方もいれば、3回起きても平気な方もいます。だからこそ、患者様の実際の排尿パターンを把握することが重要なので、排尿でお悩みの方には必ずお願いしています。

お子様の検査ではどのような配慮をされていますか?

お子様の検査で一番大切にしているのは「無理強いしない」ということです。例えば、鼻からの検査などで嫌がるお子様がいた場合、本人がやる気になるまで待つようにしています。
他の患者様の診察をしている間に気持ちが落ち着くこともありますし、お母様と一緒にゆっくり説明することで協力してくれることも多いです。検査は正確な診断のために必要ですが、お子様に恐怖心を植え付けてしまっては、その後の通院が難しくなってしまいます。時間はかかっても、お子様のペースに合わせることを心がけています。

継続的なフォローのために心がけていることは?

症状が治まったとしても来院をお願いするようにしています。治療が終わったからといって「良くなったら終わり」としないようにしています。再発防止のためにも、継続的なフォローアップはとても大切です。
例えば、性感染症の治療では、症状がなくなっても必ず再検査をお願いしています。クラミジアの場合、一度の治療での除菌率は100%ではありませんから、きちんと治っているかの確認が必要です。膀胱炎や尿路結石についても、再発予防のための生活指導をしっかりと行います。

専門機関との連携についてはどのようにされていますか?

当院だけで完結できない検査や治療については、地域の専門機関と密に連携しています。特に生野中央病院とは検査予約システムで直接つながっており、MRIやCT検査が必要な場合、診察室のパソコンから即座に予約を取ることができます。
患者様が別日にわざわざ病院へ行って予約を取る手間がなく、「この日のこの時間に行ってください」とその場でお伝えすることが可能です。検査データも電子的に共有されるので、結果の確認もスムーズです。手術が必要な場合も、検査結果を含めた詳細な診療情報を提供することで、専門医の先生方に的確な判断をしていただけます。
細やかな心配りで
健康管理をサポート

睡眠時無呼吸症候群の検査もできるのですか?

はい、実は睡眠時無呼吸症候群は夜間頻尿の原因にもなります。以前は入院しないとできなかった精密検査(PSG検査)が、今は自宅でできるようになりました。
当院でも簡易検査に加えて、ご自宅でPSG検査が行えるシステムを導入しています。睡眠時無呼吸症候群は心筋梗塞や脳梗塞につながる可能性がある深刻な病気ですが、きちんと治療すれば改善できます。いびきや日中の眠気でお悩みの方は、ぜひご相談ください。

健康診断ではどのような工夫をされていますか?

健康診断の結果は郵送でお送りしていますが、ただ数値を記載するだけではありません。検査結果に対してコメントを添えています。
「このままの生活習慣を続けましょう」「少し運動を増やしてみてください」「すぐに受診が必要です」など、患者様お一人おひとりの状態に合わせたアドバイスを記載しています。手書きにこだわるのは、印刷された文字よりも温かみが伝わると思うからです。健診を受けて終わりではなく、その後の健康管理のきっかけになればと考えています。

ED治療ではどのような診療をされていますか?

お薬をすぐに処方するのではなく、まずは患者様のお話をじっくりお聞きします。特に若い方の場合、メンタル面の要因が大きいことが多いのです。
最初は漢方薬から始めたりするほか、段階的なトレーニングをおすすめすることもあります。お薬が必要な場合は、心臓の検査をきちんと行ってから処方します。根本的な改善を目指して、しっかりとサポートさせていただきます。
気軽に相談できるクリニックへ
泌尿器科の敷居を低くしたい

今後の展望をお聞かせください

電子カルテの導入をはじめ、様々な設備の充実を検討しています。ただ、どんなに設備が充実しても、一番大切なのは「気軽に受診できるクリニック」であることだと思っています。
泌尿器科というと敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、おしっこの悩みに限らず、体調の変化があれば何でもご相談いただける、そんな地域のかかりつけ医でありたいと考えています。

患者様へメッセージをお願いします

「泌尿器科」という名前がついていますが、実は幅広い疾患に対応しています。何かおかしいなと思ったら、遠慮なくご相談ください。
予約制ではありませんので、思い立った時にすぐ来ていただけます。待ち時間も比較的短いと思います。「病気は、患者様と二人三脚で治療するもの」というのが私の考えです。一緒に健康な生活を目指していきましょう。