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睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が止まったり、浅くなったりする病気です。いびきがうるさい、日中の強い眠気、起床時の頭痛などが主な症状ですが、実は命に関わる深刻な病気でもあります。
多くの方が「ただのいびき」と軽く考えがちですが、重症の睡眠時無呼吸症候群では8年生存率が約60%という報告もあり、心筋梗塞や脳卒中、突然死のリスクを高めます。また、泌尿器科の視点から見ると、夜間頻尿の重要な原因の1つでもあります。早期発見と適切な治療により、これらのリスクを大幅に減らすことができます。
このような方は検査をおすすめします
- いびきが大きいと言われる
- 睡眠中に呼吸が止まっていると指摘された
- 日中の眠気が強い
- 夜中に何度もトイレに起きる
- 起床時に頭痛がある
- 血圧が高い、薬を飲んでも下がらない
- 肥満傾向にある
- など
自宅でできる検査システム
従来の検査との違い
以前は睡眠時無呼吸症候群の精密検査(ポリソムノグラフィー検査:PSG検査)を受けるには、1~2泊の入院が必要でした。慣れない環境で眠ることが難しく、正確な検査結果が得られないこともありました。
当院では、PSG検査をご自宅で検査を受けていただけるシステムを導入しています。普段通りの環境で眠れるため、より正確な睡眠状態を把握できます。
検査の流れ
まず簡易検査から始めて、睡眠時無呼吸の有無や重症度を確認します。中等症から重症が疑われる場合は、自宅での精密検査(PSG検査)に進みます。検査機器の装着方法は丁寧に説明し、ご自宅でも安心して検査を受けていただけます。
睡眠時無呼吸症候群と夜間頻尿の関係
なぜ夜間頻尿が起こるのか
睡眠中に呼吸が止まると、心臓に負担がかかり、利尿ホルモンが分泌されます。これにより夜間の尿量が増え、何度もトイレに起きることになります。「年のせい」と思っていた夜間頻尿が、実は睡眠時無呼吸症候群が原因だったということも少なくありません。
治療による改善
睡眠時無呼吸症候群の治療により、夜間頻尿が劇的に改善することがあります。CPAP(シーパップ)療法を始めてから「夜中にトイレに起きなくなった」という患者様も多くいらっしゃいます。
お子様の睡眠時無呼吸症候群
小児でも起こる病気
睡眠時無呼吸症候群は大人だけの病気ではありません。最近は肥満のお子様が増えており、それに伴って小児の睡眠時無呼吸症候群も増加しています。
扁桃腺やアデノイドの肥大、肥満などが主な原因で、夜尿症(おねしょ)の原因となることもあります。いびきが大きい、寝相が悪い、日中の集中力低下などの症状があれば、検査をおすすめします。
睡眠時無呼吸症候群の症状
夜間の症状
- 大きないびき
- 呼吸が止まる(家族が気づくことが多い)
- 何度も目が覚める
- 夜間頻尿(トイレに何度も起きる)
- 寝汗をかく
- 息苦しくて目が覚める
- など
日中の症状
- 強い眠気
- 起床時の頭痛
- 集中力の低下
- イライラしやすい
- 疲れが取れない
- など
睡眠時無呼吸症候群の原因とリスク
主な原因
肥満により気道が狭くなることが最も多い原因です。その他、顎が小さい、扁桃腺が大きい、鼻づまりがある、アルコールの飲みすぎなども原因となります。
合併症のリスク
放置すると以下のような深刻な病気のリスクが高まります。
- 高血圧(通常の2~3倍)
- 心筋梗塞、不整脈
- 脳卒中
- 糖尿病
- 認知症
- など
また、日中の眠気により交通事故のリスクも7倍に増加すると言われています。
当院での検査
簡易検査(スクリーニング検査)
鼻と指にセンサーを付けて、呼吸状態と血液中の酸素濃度を測定します。自宅で一晩装着していただき、睡眠時無呼吸の有無や程度を確認します。
精密検査(ポリソムノグラフィー検査:PSG検査)
簡易検査で中等症以上が疑われる場合に実施します。脳波、眼球運動、筋電図、心電図なども同時に記録し、睡眠の質を詳しく評価します。当院では自宅で検査できるため、入院の必要がありません。
睡眠時無呼吸症候群の治療
CPAP(シーパップ)療法
鼻にマスクを装着し、気道に空気を送り込むことで気道の閉塞を防ぐ治療法です。重症度により保険適用となります。当院では機器の選定から使用方法の指導、定期的なフォローアップまで、きめ細かくサポートします。
生活習慣の改善
軽症の場合は、減量、禁煙、節酒、横向きで寝るなどの生活改善で症状が改善することがあります。特に肥満の方は、体重を減らすことで劇的に改善することもあります。
その他の治療
マウスピース(歯科と連携)、扁桃腺摘出術(耳鼻科と連携)など、原因に応じた治療法を選択します。
当院での診療について

睡眠時無呼吸症候群は、適切に治療すれば生活の質(QOL)が改善し、命に関わる合併症も予防できる病気です。大阪市生野区のりょう泌尿器科内科クリニックの大きな特徴は、入院せずに自宅で精密検査(PSG検査)を受けられることです。仕事を休む必要もなく、普段通りの生活の中で検査ができます。
また、泌尿器科を併設している強みを活かし、夜間頻尿との関連も含めて総合的に診断・治療を行います。「夜中のトイレが減った」「ぐっすり眠れるようになった」「日中の眠気がなくなった」など、多くの患者様から喜びの声をいただいています。
いびきや日中の眠気でお悩みの方、夜間頻尿でお困りの方は、一度検査を受けることをおすすめします。早期発見・早期治療が、健康な生活への第一歩です。