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泌尿器がんとは

泌尿器がんは、腎臓、尿管、膀胱、前立腺など、尿の通り道や関連する臓器にできるがんの総称です。初期には症状が少ないことが多く、健診や他の病気の検査で偶然発見されることもあります。
早期発見できれば治療の選択肢も広がり、良好な経過が期待できます。特に血尿は重要なサインで、痛みがなくても必ず検査を受けることが大切です。定期的な検診により、早期発見の可能性を高めることができます。
このような症状があればすぐに検査を
- 血尿(特に痛みのない血尿)
- 排尿困難や頻尿の悪化
- 腰痛や側腹部痛
- 体重減少や倦怠感
- PSA値の上昇を指摘された
- など
泌尿器がんの種類
前立腺がん
男性特有のがんで、日本人男性のがん罹患数で上位を占めます。初期は症状がほとんどなく、PSA検査による早期発見が重要です。進行すると排尿困難や血尿が現れることがあります。
膀胱がん
膀胱の内側にできるがんで、血尿で発見されることが多いです。喫煙者に多く、男性の発症率が女性より高い傾向があります。早期であれば内視鏡手術で対応できることが多いです。
腎がん
腎臓にできるがんで、近年は健診のエコー検査で早期発見される例が増えています。小さいうちは症状がなく、大きくなると血尿や腰痛が現れることがあります。
尿管がん・腎盂がん
尿の通り道にできる比較的まれながんです。血尿が主な症状で、膀胱がんと同様に喫煙との関連が指摘されています。
精巣がん
発生頻度は10万人当たりおよそ1人で決して多くはないですが、若い方に多く15~35歳の男性においては最も多い悪性腫瘍です。
泌尿器がんの原因
喫煙
膀胱がんや腎盂・尿管がんの最大のリスク要因です。たばこに含まれる発がん物質が尿中に排出され、尿路の粘膜を刺激することが原因と考えられています。
加齢
多くの泌尿器がんは高齢者に多く見られます。前立腺がんは特に年齢との関連が強く、50歳を過ぎると発症リスクが高まります。
家族歴
前立腺がんや腎がんでは、家族に同じがんの方がいる場合、発症リスクが高くなることが知られています。
その他の要因
肥満、高血圧、化学物質への暴露、慢性的な炎症なども泌尿器がんのリスク要因となることがあります。
泌尿器がんの検査や診断
PSA検査(前立腺がん)
血液検査で前立腺特異抗原を測定します。当院では前立腺肥大症の患者様全員にPSA検査を実施し、がんの早期発見に努めています。数値が高い場合は、さらに詳しい検査が必要です。
尿検査・尿細胞診
尿中の血液や異常な細胞を調べます。特に肉眼的血尿がある場合は、がんの可能性を考慮して必ず精密検査を行います。尿細胞診では、がん細胞の有無を顕微鏡で確認します。
超音波検査(エコー検査)
腎臓や膀胱、前立腺の形や大きさを確認します。腫瘍の有無や、水腎症などの異常を発見できます。痛みのない検査で、スクリーニングに適しています。
膀胱鏡検査
膀胱内を直接観察する検査です。血尿の原因検索や、膀胱がんの診断に欠かせません。当院では苦痛の少ない検査を心がけています。
CT・MRI検査
より詳しい評価が必要な場合は、連携医療機関でCTやMRI検査を受けていただきます。がんの広がりや転移の有無を確認できます。
泌尿器がんが疑われたら
専門機関との連携
がんの可能性が高い場合は、速やかに専門機関をご紹介します。確定診断のための生検や、治療方針の決定をサポートします。
セカンドオピニオン
治療法の選択で迷われる場合は、セカンドオピニオンにも対応いたします。患者様が納得して治療を受けられることが大切です。
泌尿器がんの治療
早期がんの治療
早期の段階であれば、手術や放射線治療など、根治を目指した治療が可能です。前立腺がんでは、進行が遅い場合は経過観察という選択肢もあります。
進行がんの治療
手術、放射線治療、薬物療法を組み合わせた治療が行われます。近年は新しい薬剤も登場し、治療成績の向上が期待されています。
治療後のフォローアップ
治療後は定期的な検査により、再発の早期発見に努めます。当院でも血液検査や尿検査によるフォローアップに対応しています。
当院での診療について

泌尿器がんは早期発見が何より重要です。大阪市生野区のりょう泌尿器科内科クリニックでは、前立腺肥大症で通院中の患者様には必ずPSA検査を実施し、血尿があれば年齢に関わらず精密検査を行うなど、がんを見逃さない診療を心がけています。
検査で異常が見つかった場合は、患者様の不安に寄り添いながら、分かりやすく説明します。必要に応じて速やかに専門機関と連携し、最適な治療につなげます。
定期健診の受診や、気になる症状がある場合の早めの受診が、早期発見の鍵となります。少しでも心配なことがあれば、遠慮なくご相談ください。